オーツ麦(オートミール・燕麦)について薬草の本をさくっと見直した

1月中旬にGut Feeling-マイクロバイオームの講座を受講しました。講座で「お腹にやさしい食材」ということでオートミールが紹介されていたこともあり,受講後に薬草の本を何冊か改めて見直していました。

今だから?大人気のオートミール

ケイ素,マグネシウム,カルシウム,リン,鉄,カリウム等の微量元素や,ビタミンB1, B2, D, E 等,もちろんフィトケミカルも豊富に含まれています。調理の手間もかからないので,最近大人気ですね。お米の代わりに召し上がっている方もたくさんいらっしゃるようです(最初「米化」という言葉を聞いたときは,何事かと思いました)。

フラワーレメディの中に「ワイルドオート」があります。これは「自己の適正,進路を見つけられるようにする」「決断をする」レメディだそうです。時節柄,将来が見えにくい現在,みなさん,無意識に選んでオートミールを召し上がっているのかもしれません。「このタイミングで流行している」ことがとても興味深いです。私も食べている1人です。

オーツ麦は「薬草」の括りに入れてしまえるものなのか

普通の食材のような印象を持っていたので,少し不思議な感じがしていたのですが,薬草に関する本でよく記述を見かけます。

ニコラス・カルペパーの,”Culpeper’s COMPLETE HERBAL”にも登場します。「みんなよく知ってるだろうから,説明はイマサラいらないっしょ」くらいの勢いの,冒頭の一文が笑えます。オーツを海塩と一緒に炒めて脇腹に塗ると(…「塗る」でいいのか,本当に),脇腹やお腹の差し込むような痛みやガスを取ってしまえるそうなのですが,まだ試していません。その他,皮膚の病気への湿布や塗り薬のような用法が書かれていますが,とてもあやしい感じなので,日本語には置き換えないでおきます。

これが書かれたのが西暦1650年前後。きちんと調べてはいませんが,きっと,それより何千年も前,紀元前からオーツ麦は栽培はされていたはずです。人類はずいぶん前から,お腹の痛みに耐えてつつ,オーツ麦を使っていたのだなぁと感慨深く思います。昔,みんなどうやって「痛み」を我慢していたのか,お腹⇒オーツ麦以外に何か方法があったのか,また少し別の調べものがしたくなってきます。

“Culpeper’s COMPLETE HERBAL” 198ページ より

どんな時に使うのか – 脳腸相関

10年以上前にオーツ麦の葉や茎(地上部)のパックを買って,お茶として飲んだことがあります。「薬草」として販売されていたのですが,あまり特徴がない,軽い飲み物という印象が残っています。当時,私には必要がなかったからかもしれないのですが,そのためその後も飲むことはありませんでした。今,思うと,その“軽さ”が大切な要素の1つだったのかもしれません。

手元にあるハーブの本を何冊か開くと,オーツ麦(オートミール)のページは,「心身の疲労の改善」「うつうつとした状態の改善」「ストレス下での神経システムへのfeeding」のために使用…などと書かれています。そのため,「ずいぶんと元気がなくなってしまったとき,状態がひどいとき,ワケアリのときに使う物なのだ」「いつ,どんなときに使うのだろう,そんなことあるのかな」「今は私には必要ないのかな」と,長らく使ったことはありませんでした。

含まれている成分が,お薬のように直接体の器官に何かを働きかけるというよりは,軽く,でも滋養がある食品で,弱った消化器系にこれ以上傷がつかないように,体を守りつつ,脳腸相関のシステムを利用して,体全体がゆっくり元気になるのを待つ感じです。

私が書くまでもないのですが…お腹に入ったオートミールは軽く,消化器官への負担が少ない食材。それでいて,体はしっかり落ち着く感じがします。

もちろん,食事だけでなく,お茶やティンクチャ―で摂ることも書かれていますが,基材を使って抽出する必要もなく,食事で充分なような感じが今はしています。

オートミールは低FODMAP食材

2018年の春くらいから,少しずつ食事の見直しをしていました。私自身のお腹の調子を改善するためです。最初に書いた記事

ストレスがたまる環境にいるわけではないのに,理由なく疲れた感じがする,健康診断では異常が無いのに,なぜかお腹の調子が悪い…という状態は,確かに別の意味で「ワケアリ」なのかも。うまく栄養素が吸収できていなかったのでしょう。

「オートミール」は低FODMAPの食材で,私のようにお腹の調子にあまり自信がない人も安心して食べることができます。ですが,「オートミルク」は,いつも参考にしているMonash University のFODMAPのアプリによると,「ガラクトオリゴ糖」と「フルクタン」が多く含まれているようで,赤い危険信号マークが付いていました。腸が弱い人は避けておいた方が良いようです。これは,個々人のお腹の状態や飲む量次第で,状況はずいぶんと違いそうですので,自分で適量を探していく必要があるようです。

最近気に入っているのは,オートミールと,おなじく低FODMAP食材のそばの実をミルサーで粉砕して,その粉でパンを作ることです。米粉のパンも作っているのですが,米粉よりも香ばしいフレーバーがあり食欲がそそられて食べやすいです。

オートミールもそばも,アミノ酸スコアが良いそうで,それも少し期待しています。いかんせん,食べる量はそんなに多くないので,どのくらい効果があるのかは全く想像がつきませんが。

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久しぶりにblogの更新をしました。大したことは書けませんが,自分のしていることの記録がてら,またぼちぼち書き始めようと思います。

wikipedia の「エンバク」の記事よりお借りしました。

Rasbak – 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=20222621による

いつも参考にしている本・サイト・APP

Monash University FODMAP App

文部科学省 食品成分データベース

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投稿者:

backyard

メディカルハーブ、アロマセラピー、ボディワークをベースに、体を健やかに保つ方法を考えています。

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