久しぶりにいい新書読みました。
これはみなさんにオススメしたいです。
精神科のお医者さんが「自分で感じ、自分で考える」ことの大切さを書かれた本。
「はじめに」
p7
『今、私たちが取り組まなければならないのは、人間という生き物の根本的な特性を深く理解し、その上で「自分で感じ、自分で考える」と言う基本に支えられた生き方を回復することです。そのためには、外から仕入れた公式にただ数値を入力するような考え方を捨てて、今まで疑うことなく信じていたさまざまな常識や知識を、一度ていねいに洗い直してみる作業が必要です。』
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「お薬を出すだけではなくて、この本の著者の方のような人もお医者さんの中にいらっしゃるのか~!」と、ほっとしました。
この本は今の自分を「肯定」できる本です。
どこからどこまでが「病気の人」でどんな人が「普通の人」かなんて、境界はなくて、みんな違うのです。その違いが強く出るか、弱く出るか。
古今東西、思想書哲学書から童話まで、本当にいろいろな本を読み込んで、その内容を著者なりに解釈して、現実の生活の中で使えるようにまとめてくれています。
精神の成熟のこと、愛のこと、「本当の自分」のことなど、みんないつかどこかで真剣に考えなくてはいけないテーマが、10講に分けて論じられています。
それぞれ少しずつテーマが違うので、なかなか手短に上手くまとめられないのですが、読むと何かしら力になります。
本格的な『心の病気』の人だけでなく、私のような「なんちゃって」の人、他の人から浮いてしまい、なんとなく今の「生きづらいなぁ」と思っている人、周囲からの疎外感を感じる人にもいいのではないかなと思います。