フォーカシングを習うときに一番最初に教えていただいた実習が『好きな人・嫌いな人』です。
結構インパクトがある実習でした。本格的な「フォーカシング」に入る前の実習なので、
『ステップ0.5』にしておきます。
「心と体は1つ」とはよく言われますが、なんとなく実感が伴わない方にもおススメです。
最初に5分ほど、「グラウンディング」をして「今の体の感じ」を見て、それから実習を始めます。
「日々の生活のこと」「家族のこと」「相手のこと」「お金のこと」「仕事のこと」「これまでの自分のポジション」・・など、少し横に置いておいて、今の体の感じを観察します。その「感じ」は感じるだけで分析などはしません。「そんな感じがあるな」とそれも横に置いておきます。
そして
1.今、会いたくないな~という人や、嫌いな人の顔、言われた言葉を思い浮かべてみてください
2.その人がこの部屋に入ってきました
3.体はどんな感じがしていますか?
シンプルな実習だったのですが、私が最初にこれをしたとき、心臓の辺りが「ぐっ!」と締め付けられるようになり、しばらくバクバク動いていました。
『胸がしめつけられるような・・・』というのはまさにこのこと・・・・。
次に、
4.今、会って話がしたい人を思い浮かべてみてください
5.その人がこの部屋に入ってきました
6.体はどんな感じがしていますか?
バクバクがおさまって、「ぐっ!」という違和感が消えました。
このような体の感じを『フェルトセンス』と呼んでいます。
フォーカシングをしていると、よく出てくる言葉の1つが『フェルトセンス』
「フェルトセンスを感じて~」
「フェルトセンスに◎◎と言葉をかけてみましょう」
などと使うことが多いです。
ボディワークのときにもよく出てくる言葉なのですが、個々人によって『フェルトセンス』をどう表現するかはさまざまです。
私のように体に直接刺激がある人もいれば、異物感がある人もいます。「色」を感じる人がいたり、「音」だったり。「オノマトペ」もよく使われます。
1人の人の中でも毎回「フェルトセンス」の表現の仕方が変わってきます。
このフェルトセンスは正直。
「家族のこと」「相手のこと」「お金のこと」「仕事のこと」「これまでの自分のポジション」などをとっぱらった、「本当の自分」からの訴えです。
状況が許せば、フェルトセンスに従っていると、心も体も割りとラクに生きていられます。
フェルトセンスの訴えを聴いて、フェルトセンスが「良い感じ」になる方向に、自分の行動を移す・・・ということを繰り返していると、だんだん気持ちも普段の行動も静かに穏やかになってきます。
その平和の中に自分をいつも置いておきたい感じです。
画像はゆりかもめのレールです。まーっすぐというわけにもいかないですが、こんな感じで人生がシンプルになってくるような気もします。
この感覚をアロマセラピーやメディカルハーブを利用するときにも使っていきます。