ハーブの抽出の仕方をどう使い分けるの?
先日担当した講座で受けたご質問について、資料があるほうがご説明がしやすいなと思ったこともあり、ここのところ資料作りをしています。
「いろんなハーブがあって、浸出油だとかティンクチャーだとか浸剤だとかテスト前に勉強はしたのだけど、どうやって使い分けるの?」
「『その植物の成分の何をどう使いたいか?』で、取る方法が変わりますよ」
「成分はざっくりと『脂溶性』『水溶性』に分けることができて、どのくらい脂溶性か水溶性かによって、お茶(浸剤)にしたり、油に抽出したり、アルコールに漬けたりします」
というご説明をしました。
チンキ剤(ティンクチャー)作り
5日ほど前にペパーミントのチンキ剤(ティンクチャー)を仕込みました
比較用に無水エタノールと消毒用アルコールでも漬けてみました。
(もったいなくて分量は合わせていなくて少量なのですが・・・)
「アルコール」にカテゴライズされるけれども、その濃度によって植物から出てくるものが違うので、「使い分け」の説明としてはわかりやすいかなと思います。
無水エタノールだと色素がきれいに出てきますが、ペパーミント特有の爽やかな香りがほとんどしません。
脂溶性の色素です。石鹸や化粧品を手作りされる方が使われることが多いです。
消毒用エタノールはこんな感じ。香りはやっぱりしません。
ウォッカだと色は茶色になってしまうのですが、ペパーミントの香りがほぼそのまま残り、そのままソーダで割って飲んだり、お菓子の香りづけ、お料理にも使えます。もちろん、そのままハーブティやお水に入れてチンキ剤として使えます。 (ここまで書いて、ジンに漬ければ良かったかなと思っていますが 笑)。
今日はジャーマンカモミールのティンクチャーを作りましたが・・・
左がウォッカ、右が比較用の無水エタノールです。無水エタノールはこの後何も使えなさそうな感じがしたので、分量も少なく作りました・・・。
ウォッカはジャーマンカモミール独特の香りが立ちます。
対して無水エタノールは・・・(もはやこれは何も使えなさそう・・・)。
私は根っからの文系なので、この「使い分け」のことは、私も最初にハーブのことを習ったときの「モヤモヤ」ポイントの1つでした。
最初にこのことがわかっていれば、後が随分理解しやすかったのになと思っていますが・・・。